交通事故の恐ろしい実態とは?

man standing in front of lighted car

毎年100人に1人が人身事故の被害者に

ここ数年、交通事故による死者数は減少傾向にあります。1996年に年間の交 通事故死者が1万人を下回ってからというもの、死者数はコンスタントに減り続 け、2001年は8747人。初めて9000人を下回りました。しかし、だか らといって単純には喜んでいられないのが現実です。
  実は、警察庁が公表している死者数は、事故発生から24時間以内に死亡した 人数で、2日後や3日後に亡くなった人の数は含まれていません。ちなみに、2 001年の30日死者(交通事故から24時間経過後30日以内に死亡した人数)は、 1313人。合計すると、30日以内に交通事故で亡くなった人は10060人に のぼるのです。
また、厚生労働省の統計では、その年に交通事故を直接原因として死亡した人 数をすべて計上しているのですが、それは警察庁発表の死者数より約4000人 も多くなっています。
また、グラフをみてもわかるように、人身事故そのものの発生件数と負傷者数 は、ここ数年、史上最悪の記録を更新中で、2000年はついに負傷者が115 万人を超えてしまいました。これは日本の国民の100人に1人が、1年に1回、 何らのかかたちで交通事故の被害に遭っているということ。交通事故は決して他 人事ではありません。

自動車保険で金銭的リスクに備える

交通事故の実態、そして、事故に遭遇する確率がいかに高いかということは、お わかりいただけたと思います。では、いったいどうやってその危険から身を守れ ばいいのでしょうか?
まず当たり前のことですが、安全運転を心がけて事故を起こさないこと。しか し、それでも運悪く事故の当事者になってしまったらどうするか? そのあとの 自衛手段としては、今のところ「自動車保険」に加入しておくしか方法はありま せん。
交通事故が起きると、必ず金銭的な損害が発生します。たとえば、クルマがつ ぶれたら修理代がかかるし、人がケガをしたら治療費がかかります。また、万一、 被害者が死亡するようなことになれば、遺族への補償をしなければなりません。 つまり、交通事故の後には、例外なく「お金」の問題が発生するわけですが、そ ういったリスク(危険)を前提に作られたのが自動車保険なのです。
「自分に限って交通事故なんて起こすわけない……」
多くのドライバーは、心のどこかでそう思っていることでしょう? いや、そう思っていなければ、ハンドルを握ることなどできないかもしれません。しかし、 交通事故という悲劇は、かなりの確率で、あなたのすぐそばに忍び寄っているの です。

* 出典:警察庁交通局

5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年
24時間死者 10,942 10,649 10,679 9,942 9,640 9,211 9,006 9,066 8,747
30日死者 2,327 2,119 1,991 1,732 1,614 1,594 1,366 1,337 1,313
30日以内死者 13,269 12,768 12,670 11,674 11,254 10,805 10,372 10,403 10,060
負傷者 878,633 881,723 922,677 942,203 958,925 990,675 1,050,397 1,155,697 1,180,955